得する税金のはなし

このブログは、税理士として仕事をする中で気づいたことや役に立つことを分かりやすく書いていきます。

利益がでていて株価が高い場合

今回は、利益がでていて株価が高い場合の対策です。グループ会社等の状況によっては様々な方法が考えられますが、まずは代表的な方法から解説していきます。

 

損をだす

当然ですが、損をだせば利益は減りますので、その分は株価が下がります。方法としては、退職金の支給や含み損のある資産の売却、保険の活用、役員報酬の増額、オペレーティングリースなどが挙げられます。

 

会社からお金が流出しないで損を出すのは難しいですが、お金が多少でていっても問題のない会社であれば損を作る方法はいくらでもあります。

 

赤字会社を合併させる

グループ会社に恒常的に赤字の会社があれば、これを合併させることも一つの方法です。黒字会社の方は、受入れた会社の赤字だった分について、利益が減りることになります。適格要件を満たさせば、課税関係が発生することもありません。

 

また合併により大会社、中会社、小会社などの会社区分があがる可能性もあります。

 

ただ合併をしても事業実態に変更がなければ問題はないのですが、しばらく株価が高くなる可能性があります。この場合は、合併から2期以上たてば通常の評価ができようになるので、贈与などを考えている場合は、早めに合併させる必要があります。

 

まとめ

いかがでしょうか。利益に対しては、損を出すだけではなく、組織再編の手法も有効な場合がありますので、それぞれの会社の状況にあった対策を検討することが必要です。組織再編は、大きな効果がでることもありますが、留意点も多いので、専門家と一緒に慎重に進めていきましょう。